指導者の条件



指導者の条件 (山本七平ライブラリー)

山本七兵の指導者の条件を読んだ。
西欧組織が契約型であるが、日本組織はそうではない。一神論と八百万の神という神の認識の違いなど含め、諸々の違いがある。結局、組織は共同体であるから、それまでの民族の歴史や文化に大きく依存するものであり、それによって組織構造も、指導者に求められるものも異なってくる。従来の日本的組織がどういう性質を持つか考えるには良いと思うが、近年の先進国の会社組織においては西洋型のほうが合理的とみなされつつあるようには思う。日本企業は立派な社則はあるものの、誰も見てなかったらしい。まぁ、よほどのことがないかぎりクビにならず定年までつとめあげる共同体だと思っているから、細かな契約なんてのはどうでもよいというのは分かるが。残念ながら、終身雇用はほぼ反故にされつつあり、より西欧型のドライな形になりつつあるわけで、道徳訓とか、電通の鬼十則みたいなものはどうでもよくなり、社則のほうがより従業員にとっても重視される時代になるのかもしれない。



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孤独と不安のレッスン



孤独と不安のレッスン (だいわ文庫)

「孤独と不安」は人間である限りなくならない、また年齢を重ねるほど増していくという前提で書かれた本。処方箋ということでもないが、まずは等身大の自分を受け入れることが重要であり、そのためには本物の孤独、つまり完全に他社の価値観や情報をシャットアウトした場所で過ごして、自分について思考するための環境を味わう必要があるという。これは自分もよくわかる。どうしても友達が少ないとか、一人で行動することに対して、劣等感みたいなものを持ってしまうのは、人間の、特に日本人の性なのかもしれない。世間や組織という見えない同調圧力をかけられないがら小さいころから過ごせば、自分というものもをありのままに出していくというのは難しくなる。今ではSNSなどの普及でより個性が認められやすくなったものの、所詮インターネットの繋がりというものはもろいもの。体を使う必要性など、自分としても同意できる内容は多々あった。若いころに一人暮らしをするのを筆者は進めている。今どきは経済的には難しくなりつつあると思うが、確かに一人暮らしが長いほど、一人でも生きていける自信や強さは身につくものかもしれない。







スプートニクの恋人



スプートニクの恋人 (講談社文庫)

先日、小澤征爾氏と村上春樹氏の対談本を読んだということで、スプートニクの恋人を読んでみた。小説家志望のレズビアンをテーマにしたもので、確かにクラシック音楽の情報が非常に多かった。とにかくたわいもない会話が非常に洗練されていて、その辺、現実ではありえないなあと思うわけだけど、そういう非日常感がまた魅力なのかなと思う。小説の内容自体はなんというか、私の理解力不足なのか難解というか、ふわふわしたものであり、結局何だったのだという風な感覚で読了してしまうのだが、語り部となる小学校の先生の受け持つ生徒が万引きで捕まって、スーパーの警備員が「人間平等なんかじゃない」と現実を語るところとか、なかなか頷けるところがあった。


ニッポンの大問題を読む



ニッポンの大問題 池上流・情報分析のヒント44 (文春新書)

2014年の本なので少し古びているネタもあるが、当時におけるニュースや時事を反映した問題を数ページで分かりやすくまとめた書籍。アメリカ大統領選の話なんかは、トランプが出てこなかったり、今となってはという部分もある。金融緩和や消費税増税含めて、現在進行形の話題もあるし、イランのターバンやFRBの成り立ちなど雑学的な話もある。この手の時事概要を理解したところで、だから何なのという感じもするし、問題自体は個人の力で解決できるようなものでもないけれど、時代の流れみたいなものを読み取るには、こういう概要だけをまとめた書籍を読むのも一つの手かもしれない。



小澤征爾と村上春樹の対談



小澤征爾さんと、音楽について話をする (新潮文庫)

指揮者の小澤征爾さんと、小説家の村上春樹さんの対談本を読んでみた。
色々なクラシックの曲を聴き比べながら、対話するという形式の記録。対話形式なのでサクサク読める。意外だったのは、楽器をやらない村上春樹さんがかなりクラシックの録音やライブ演奏について詳しいこと。小さいころからジャズとともに聴いてきたらしいし、小説家という職業柄音楽を聴ける時間は多いにしろ、それでもかなりの知識に加えて、細かい違いまでききわけているところが凄いと感じた。小説にもリズムが必要だということがあるが、小説や音楽に共通する何かがあるのだろう。小澤さんは細かく考えることが苦手のようで、あまり分析的でなく、音楽そのものに没頭・集中するタイプのようだが、指揮者の視点を垣間見れて興味深い内容だった。



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ふじいよ

Author:ふじいよ
ソフトウェアエンジニア・ITコンサルタント・個人投資家・資産運用アドバイザー・チェリスト


音楽が主な趣味で、楽器はチェロとピアノを弾きます。ジャンルは主にクラシックで、チェロはオーケストラなどでよく弾いてます。他に登山(百名山巡り)・美術館・スパ温泉巡り・ヨガなどが近年のマイブーム。いろいろ手広くやってる自由人です。


専門はIT屋さんですが、長年やっている投資(資産運用)のほうも順調で、7年連続でトータルでマイナスになったことはありません。

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